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自動車保険の請求が届くたびに、担当者の机には書類の束が積み上がります。 請求書、事故状況報告書、保険証券、診療費明細書、領収書、修理見積書 ―― 種類も枚数も、請求の案件ごとに違います。担当者はその束を仕分け、必要な値を読み取り、約款の条項と照らし合わせ、判定と根拠をまとめた審査報告書を書く。この一連の作業が、1件届くたびにまるごと人の手に委ねられます。 保険に限らず、公共・製造をはじめとする多くの産業で、こうした「文書処理そのものが業務のボトルネックになっている」現場が存在します。 Upstageは、文書を扱うAIエージェントをノーコードに近い形で構築できるエージェントビルダー「 Upstage Studio 」で、この課題に取り組んでいます。 本記事では、保険金請求の一次審査を題材に、 要件書とサンプル書類を渡すだけでエージェントが自動生成される様子 内容の異なる7セットの書類で実行した結果 判定・見積・回送として出力されるレポートの中身
を、実際の画面とともに順を追ってご紹介します。 Upstage Studioとは Upstage Studioは、 文書処理に特化したAIエージェントビルダー です。 パース(Parse)、分類(Classify)、抽出(Extract)、指示(Instruct)、検証(Validate)、マージ(Merge)という6種類のノードを組み合わせることで、文書の仕分けから読み取り、判断、レポート作成までを一連のパイプラインとして構築できます。 Document AIとLLMを組み合わせ、非構造の文書を実用的なビジネス価値へと変換するというUpstageの取り組みを、業務担当者自身の手で形にできるプロダクトです。 Studioの特長は、ノード(文書を処理する一つひとつの工程)を一つずつ手作業で並べる必要がない点にあります。 業務要件をチャットで伝えるだけで、必要なノード構成をStudioが自動で組み立てます。 以下では、保険金請求の一次審査業務を例に、その流れを具体的に見ていきます。 例:保険金請求の一次審査を任せる 自動車事故の保険金請求を審査する場面を例に取ります。請求者から届いた書類一式を前に、担当者には次の4つの作業が発生します。 仕分ける―請求書、事故状況報告書、保険証券、診療費明細書、領収書、修理見積書などを種類ごとに分ける 読み取る―書類ごとに必要な値を探して書き写す 照合する―約款の条項を一つずつ当てて、支払えるかどうかを判断する 書く―判定と根拠、支払額をまとめた審査報告書を作成する
さらに、書類の束には審査と直接関係のない、行政機関からの調査文書や審査対象外の健康診断書類なども混ざって届きます。これらは分類の段階で見分け、担当部署へ回す必要があります。 このシナリオを試すため、以下を用意しました。 業務の流れ、書類の種類、書類ごとに取り出すべき情報、判断ルール(書類が揃っているか、約款6か条を満たすか、どの部署へ回すか)をまとめた要件書 書式を実物に近づけたダミー書類一式(保険金請求書、事故状況報告書、保険証券、診療費明細書、領収書、修理見積書、行政照会、その他の文書の8種類)
要件書を渡すだけで、パイプラインが立ち上がる 用意した要件書とサンプル資料を、そのままStudioのチャットに渡します。ノードを一つずつ配置する作業は不要です。それだけで、次のようなエージェント構成が自動で組み上がります。 書類を8種類に仕分ける分類ノード:1つ 書類の種類ごとの抽出ノード:7つ(行政照会とその他の文書は取り出す項目が同じため1つに統合) 判断ノード:3つ(書類の充足確認、約款照合、部署への回送判定) 報告書・見積要約票・回送案内を作成する文章生成ノード:3つ
Studioは、できあがったエージェントをノードグラフとして可視化するため、パースから分類、抽出、マージへとつながる流れを目で追って確認できます。今回のケースでは、複数の書類の情報を1つにまとめる「マージ」がグラフ上で抜けていることに、この可視化によってすぐ気づくことができました。 修正はチャットに一言指示を出すだけで完了し、ノードを直接編集する必要はありません。 要件を整理する工程と、パイプラインを作る工程が、対話のなかで一つになっていく感覚です。
内容の異なる書類一式で、判断の精度を確認 構築したエージェントが、書類の内容に応じて正しく分岐できるかを、内容の異なる7種類の書類一式で確認しました。 11ページの書類の束を投入すると、ページ単位で自動的に仕分けられ、審査対象の6種類と、審査に関係のない行政照会2枚・その他1枚が分けられました。
入力した書類の特徴ごとの一次審査の判断は、次のようになりました。
成果物は「判定」「見積」「回送」の3種類です。 判定には約款条項ごとの照合根拠と支払額の提案、次に行うべきことが並びます。
見積には項目ごとの修理方法・金額と合計が表でまとまり、支払可否や金額の妥当性は判断していない旨が明記されます。
回送では、審査対象外の文書がどの部署宛かを判定し、判定できない場合は保留として扱われます。
いずれの出力も、判定の根拠となった文書の引用番号を伴っているため、その判定がどの書類のどの値から導かれたかをたどることができ、担当者による最終確認もスムーズに行えます。 なお、本デモは架空の損害保険会社を想定し、書式のみを実物に近づけた合成データで構築したものです。実際の導入では、貴社の業務要件・書類フォーマットに合わせてエージェントを構築します。 ここまでの流れをまとめると、要件書とサンプル書類を渡すだけでエージェント一式が自動生成され、抜けていたマージノードもチャット一言の指示で修正できました。 生成したエージェントは、内容の異なる7セットの書類に対して、書類不備・保険期間外・免責事由といった性質の異なるケースをそれぞれ正しく判定し、判定・見積・回送の3種類のレポートを、根拠となる引用番号つきで出力しました。 Upstage Studioが変えるもの このデモが示しているのは、Upstage Studioがノードを一つずつ組み立てるツールではなく、 業務要件さえ明確であれば対話しながらエージェントが立ち上がるツール だということです。 担当者がやるべきことは、ノードを並べることではなく、業務の要件を整理することへと変わります。 要件がノードとして可視化されるため、抜けや修正点もグラフを見てすぐに把握できます。 業務フローを中心に据えた構造なので、約款の条項が変わるなど細かい判断ルールを見直す際にも、どのノードを直せばよいかが一目でわかります。 判定の根拠が文書の引用番号までたどれる設計も、審査業務のような説明責任が求められる業務との相性を後押しします。 Upstage Studioを試してみませんか 保険・公共・製造をはじめ、大量の文書が業務のボトルネックになっている現場は数多くあります。今回ご紹介したのはその一例にすぎません。契約書レビュー、請求書処理、規制対応の書類確認など、非構造の文書を扱うあらゆる業務でStudioを活用いただけます。 Upstage Studio は、どなたでもすぐにお試しいただけます。 まずはご自身の業務要件を入力するところから、AIエージェント構築の第一歩を踏み出してみてください。貴社の業務に合わせた導入のご相談は、 Contact Us よりお気軽にお問い合わせください。
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• Tutorials • August 24, 2026
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Studioは、できあがったエージェントをノードグラフとして可視化するため、パースから分類、抽出、マージへとつながる流れを目で追って確認できます。今回のケースでは、複数の書類の情報を1つにまとめる「マージ」がグラフ上で抜けていることに、この可視化によってすぐ気づくことができました。 修正はチャットに一言指示を出すだけで完了し、ノードを直接編集する必要はありません。 要件を整理する工程と、パイプラインを作る工程が、対話のなかで一つになっていく感覚です。
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